遺贈寄付で変わった未来ー2人の体験談ー

遺贈寄付で変わった未来ー2人の体験談ー

「遺贈寄付を考え始めたけれど、実際のところどうなんだろう?」 

「遺贈寄付を決めたら、家族はどんな反応をするだろう?」

この記事では、遺贈寄付を決めた方、遺贈寄付を決めた遺族の方の体験談をご紹介します。

ぜひ、自分だったらどうかな?という視点で最後まで読んでみてください!

>>>遺贈寄付の具体的な手続きの方が気になる!そんな方はこちらの記事をご覧ください。

遺贈寄付を決めた幸子さんの場合

私の80年以上の人生を振り返ると、本当に多くの幸運と周りの支えに恵まれてきました。独身で子どもはいませんが、友人や知人に助けられて生きてきたことに感謝しています。

遺贈寄付を考え始めたきっかけは、退職後に友人たちと訪れたカンボジア旅行でした。観光がメインでしたが、孤児院でのスタディーツアーにも参加しました。そこで出会った子どもたちはとても可愛らしく、言葉が通じないながらも一緒に遊んだり、歌を贈ってくれたりして、心に深く残る体験でした。

特に印象的だったのは、リタという女の子です。彼女は日本で言うと小学1年生くらいの年齢でしょうか。はじめは恥ずかしがっていましたが、段々と私たちに慣れると「将来は医者になって子どもたちの病気を治したい」と話してくれました。しかし、現地の厳しい教育環境を考えると、それが難しいことも理解していて、帰国後もそのことがずっと心に引っかかっていました。

帰国後、新聞でリタのような厳しい環境で育つ子どもたちを支援する団体の活動が紹介されていて、私にも何かできることがあるのではと強く感じました。そこで、その団体の資料を取り寄せ、まずは少額から毎月の継続寄付を始めることにしました。月々の寄付に対して団体から送られて来る活動報告書を通して、私の支援がリタのような子どもたちの未来に少しでも役立っていることに喜びを感じていました。

継続寄付をはじめて数年後、団体のイベントを通して「遺贈寄付」について知りました。金銭的に余裕があるわけではないので、いますぐに高額の寄付というのは難しいです。しかし、自分の人生を全うした後、残った財産を寄付してもらうというのは、私にとって現実的な選択肢に思えました。実際に団体に話を聞くと、例え高額でなくても、現金や不動産の受け入れをしていると聞けたことも安心したポイントでした。でもやっぱり、最後の一押しは、毎月の寄付から、彼らの活動を信頼できたことです。

この団体は、学校建設や教材提供、食糧支援、衛生環境の改善、保健サービスなど幅広い支援を行っています。リタのような子どもたちが、未来に希望を持てる社会を作る手助けができればと願っています。また、遺贈寄付が、私を支えてくれた多くの人々や次世代への感謝の形になれば嬉しいです。

遺贈寄付を配偶者と話し合って決めた敏夫さんの場合


私と妻は長い年月を共に過ごしてきました。2人の息子がいますが、彼らは大学を卒業して独立し、私が退職してからは、夫婦で日本各地を旅行したのも良い思い出です。

5年ほど前、近所のコミュニティセンターで開かれたチャリティーバザーに足を運んだことが、私たちが遺贈寄付を知るきっかけでした。そこには、国内の貧しい家庭を支援している団体も参加しており、活動内容を聞くうちに、私たちもかつて子育てに苦労した経験と重なり、心を動かされました。そのとき対応してくれた方も非常に誠実で、信頼できる団体だと感じました。「何か自分たちにもできることはないか」と尋ねると、毎月1,000円からの継続の寄付プログラムがあることを知り、「これなら無理なく続けられる」と思い、支援を始めました。それ以来、ずっとこの団体を支援し続けています。

支援を続ける中で、遺贈寄付という選択肢があることを知りました。正直なところ、初めはあまりピンときませんでしたが、息子たちが経済的に自立している今、困っている子どもたちのために役立てることに魅力を感じました。団体に紹介された専門家にも相談しながら、私と妻は、それぞれ遺言に財産の一部を子どもたちを支援する団体に遺贈する旨を明記しました。遺言を書き終えたときは、いわゆる終活の一つが完了して、肩の荷がおりたような、爽快な気持ちでしたね。

昨年、妻が亡くなり、妻の遺言どおりに遺贈寄付を実行しました。息子たちも、母の社会貢献の意思を誇らしく感じてくれているようです。妻を失った悲しみは深いですが、寄付が未来を担う子どもたちにどのように役立てられているかを団体から聞くたびに、前を向く勇気をもらっています。

遺贈寄付は、私たちの人生で最も意義深い決断の一つでした。これを読んでいる皆さんも、未来を支える方法について一度考えてみていただけたら嬉しいです。

まとめ:遺贈寄付を考えてみませんか?

この記事では、遺贈寄付を決断した幸子さんと敏夫さんの体験談を通して、

遺贈寄付がどのような思いから生まれたのか、またその実行過程についてご紹介しました。


遺贈寄付は、個人の財産を未来を担う子どもたちや困っている人々など

社会課題の解決のために役立てる意義深い方法です。

大きな額でなくても支援できることや、自分の遺志が次世代に続く形で貢献できることも遺贈寄付の魅力です。


この記事を通して、皆さんの遺贈寄付へのイメージがよりクリアになれば幸いです。



遺贈寄付に少しでも関心を持たれた方には、はじめの一歩として、

遺贈寄付を行っている団体のパンフレット取り寄せをおすすめしています(無料)。

どの団体も厳しい国の審査を受けた信頼できる団体です。ぜひこの機会にご活用ください。


また、すでに遺贈寄付の条件が固まっている方や、

「国際協力」「子どもの貧困」など支援したい分野が決まっている方には、

国内最大規模のポータルサイト「遺贈寄付ガイド」であなたにぴったりの団体を探してみてください。


<記事監修>

一般社団法人 全国レガシーギフト協会 理事/遺贈寄附推進機構 株式会社 代表取締役

信託銀行の本部にて、全国の営業店から1500件以上の相続トラブルと10,000件以上の遺言の受託審査に対応。遺贈寄付の希望者の意思が実現されない課題を解決するため、2014年に弁護士・税理士らとともに勉強会を立ち上げ(後の全国レガシーギフト協会)。2018年に遺贈寄附推進機構株式会社を設立。日本初の「遺言代用信託による寄付」を金融機関と共同開発。